

なぜ自分のケージがあるのに、先住犬の場所へ行くの?

先住犬が激しく怒るのは「性格が変わった」から?

「人が来たら戻る」のは反省している証拠

寂しそうに見えるけど、無理に引き離していいの?

犬同士の解決に任せるべきか、人間が介入すべきか?

多頭飼いにおける「本当の平等」とは何?
こんな疑問・悩みを解決します。
1.なぜ?自分の部屋があるのに先住犬のケージを狙う驚きの心理
2.怒るのは悪くない!先住犬の「激しい威嚇」に隠された教育的意味
3.確信犯のパピー!「人が来ると戻る」高い知能への正しい向き合い方
4.放置は厳禁!飼い主が「レフェリー」として介入すべき明確な理由
5.徹底した差別化!先住犬の「聖域」を守り抜く実務的なしつけ術
6.目指すは「自立した姉妹」。多頭飼いの平和を作る距離感の極意
この記事では、パピーのあざとい心理を解き明かし、飼い主さんが『絶対的な審判』として介入することで、先住犬の心の平穏を守り、二頭の絆を再構築する具体的な方法を紹介していきます。
記事を読み終えた時に、少しでもお役に立てれば嬉しいです。

なぜパピーは先住犬のケージに入りたがるのか?行動学から紐解く3つの真実
ヌプツェまずは、生後3ヶ月程度のパピーが、なぜ叱られてもなお先住犬のケージに執着するのか、その理由を明らかにします。
1. 最強の安心感を得るための「匂いの転写」
犬にとって匂いは、人間が見る映像以上に多くの情報を伝える情報源です。
先住犬のケージには、その家で最も経験豊富で頼りになる存在の匂いが染み付いています。
パピーにとってそこは、ただの箱ではなく「ここに入れば何者にも脅かされない」と感じる究極のシェルターなのです。
先住犬の匂いを全身にまとうことで、パピーは自分も強くなれたような、守られているような感覚を得ています。
2. 社会的模倣による「先住犬のようになりたい」欲求
パピーは、自分より年上の犬の行動を真似ることで、この世界のルールを学ぼうとします。
これを「社会的参照」と呼びます。
「先住犬がいつもあそこにいる=あそこは良い場所に違いない」という単純かつ強力なロジックが働いています。
パピーにとって先住犬は、憧れのアイドルであり、生き方の手本です。
その場所を共有したいという欲求は、純粋な尊敬と依存心の裏返しでもあります。
3. 境界線がわからない「発達段階」の問題
生後3ヶ月は、まだ「自分と他人の区別」が曖昧な時期です。
家の中にあるすべてのものは自分の遊び場だと考えており、先住犬に専用の場所があるという概念がまだ育っていません。
人間でいえば、まだ幼い子供が家族の寝室に勝手に入って飛び跳ねているような状態であり、悪気は一切ありません。
ローツェヌプツェが来てから私の領域が侵されるのがちょっとストレスなんだよね…
先住犬が「激しく怒る」のは悪いこと?その行動の正体
ヌプツェパピーがケージに入った際、先住犬が唸ったり、ワンプロ(犬同士のプロレス)よりも激しく怒ったりすることがあるけど、これを見て「先住犬が攻撃的になった」と悲しむ必要はないよ!
理由を説明するね!
教育としての「適切な拒絶」
先住犬の怒りは、攻撃ではなく「教育」です。
犬社会には「自分の休息場所は他者に侵されてはならない」という暗黙のルールがあります。
先住犬は「ここは私の大切な場所だから、勝手に入ってはいけないよ」と、身をもってマナーを教えているのです。
むしろ、1歳を過ぎた先住犬がしっかりと自己主張ができているのは、精神的に健全に成長している証拠です。
心の平穏を守る「自己防衛」
人間でも、一人でリラックスしたい時に知らない人が部屋に入ってきたらストレスを感じますよね。
先住犬にとってケージは唯一、多頭飼育の賑やかさから逃れられる「聖域」です。
そこを脅かされることは、生命線ともいえる休息の質を下げられることに直結します。
ローツェひとりでいたい時にでも、ヌプツェがストーキングしてくるのがストレスなんだよね…
人が来ると逃げるのは「賢さ」の証?確信犯的なパピーの心理
ヌプツェ私はお姉ちゃんのケージの中にいる時にママかパパが部屋に来ると、『あ!見つかった!』という顔をして自分のケージに戻るよ。
実はこれって非常に高度な認知能力を示しているんだって!
状況を読み解く「弁別」の能力
パピーは以下の2つのルールを使い分けています。
- 「飼い主がいない時」
お姉ちゃんの部屋に入っても、すぐには怒られない。
お姉ちゃんには怒られるけど、近くにいられるメリットの方が大きい。 - 「飼い主がいる時」
部屋に入ると飼い主さんに叱られる、あるいは引き剥がされる。
だから、見つかる前に自分から戻るのが一番得策だ。
このように、相手や状況を見て自分の行動を変えるのは、パピーが非常に賢く、観察力が鋭いことの証明です。
決して反抗的ではなく、どうすれば自分の欲求を通せるかを試行錯誤している知恵比べの状態と言えます。
ローツェ私のケージを使ってママやパパと知恵比べをしないでほしいよ…
【実務的解決策】先住犬の聖域を死守する3つのステップ
ヌプツェ私がお姉ちゃんのケージに入らなければいいことだけど、飼い主さんが具体的にどのように対処すべきか紹介するね!
最も重要なのは、犬同士の解決に任せっきりにせず、飼い主さんが「公平な審判」として介入することだよ!
ステップ1:侵入の「未遂」で止める徹底的な管理
しつけの鉄則は、悪い行動を「成功させない」ことです。
- 侵入前の介入
パピーが先住犬のケージに足を踏み入れようとした「その瞬間」に、低い声で「ダメ」と伝えたり、体で壁を作って進路を塞いだり(ボディブロック)します。 - 成功体験を与えない
一度でも中に入ってくつろぐことができてしまうと、パピーにとってそれは「ご褒美(報酬)」になってしまいます。
ステップ2:自分のケージを「お宝部屋」にする
先住犬のケージが魅力的に見えるのは、自分のケージよりも価値が高いと思っているからです。
- 匂いの共有
先住犬が使っていたお下がりの毛布やタオルを、パピーのケージに入れます。
これで「お姉ちゃんの匂い」への執着を、自分のケージ内で満たせるようにします。 - 特別なおやつの活用
パピーのケージ内でしか食べられない、超豪華なおやつを用意します。
「自分のお部屋=お姉ちゃんの部屋よりおいしいものが出る場所」というイメージを定着させます。
ステップ3:先住犬の「耐える心」に報いる
先住犬がパピーに怒った時、あるいはパピーを追い出した後、真っ先に褒めるべきは「先住犬」です。
- 優先順位の確立
パピーを自分のケージに戻した直後、先住犬に「よく我慢したね」「偉かったね」と声をかけ、撫でてあげてください。
飼い主が自分の味方であり、自分の場所を守ってくれると確信することで、先住犬のストレスは大幅に軽減されます。
ローツェママとパパはわたしを思いっきり褒めて、えらいえらいしてくれるよ!
物理的な環境設定の見直し:知恵比べに勝つ方法
ヌプツェパピーの学習能力が高い場合は、「人がいない時だけ入る」という隠蔽行動が定着しちゃいます。
これを防ぐには、物理的な制限が最も効果的だよ!
不在時のケージクローズ
飼い主が目を離す時、あるいは先住犬がケージで寝ている時は、外からパピーが開けられないようにケージの扉を閉めてください。
「入りたいのに入れない」という状況を物理的に作り続けることで、パピーはやがて「あそこはアクセス不可能な場所だ」と学習し、執着心そのものが薄れていきます。
サークルによる二重防衛
先住犬のケージの周りにさらに大きなサークルを設置し、パピーがケージの柵にすら触れられない距離を保つことも有効です。
視覚的に「境界線」をはっきりさせることで、パピーの混乱を防ぎます。
ローツェ物理的に入れなくするのが最も効果的なんだね!
ここが間違い!多頭飼いでやりがちな誤解と注意点
ヌプツェ多くの飼い主さんが陥りやすい、良かれと思って逆効果になるパターンを解説します!
1. 「仲良くさせよう」として無理に一緒に寝かせる
「一緒にいればそのうち慣れる」と考え、狭いケージに二頭を入れるのは厳禁です。
犬にとって休息場所の共有は、極めて高い信頼関係が築かれた後の最終ステップです。
無理強いは先住犬の不信感を煽るだけであり、最悪の場合、深刻な噛みつき事故に発展します。
2. 先住犬ばかりを厳しく叱る
「お姉ちゃんなんだから我慢しなさい」「そんなに激しく怒っちゃダメ」と先住犬を叱るのは、彼女の正当防衛を否定することになります。
自分の家を守っているだけなのに叱られた先住犬は、パピーのことを「自分が叱られる原因を作る厄介者」と認識し、姉妹関係が険悪になります。
3. パピーの「寂しさ」を過大評価する
「寂しそうだから先住犬のそばに行かせてあげたい」という飼い主さんの優しさが、ルールの曖昧さを生みます。
犬の社会では、ルールが明確であることこそが最大の安心に繋がります。
「ここはダメ、そこは良い」とはっきり示してあげることこそが、本当の優しさです。
ローツェしっかりとルールを決めて、家族全員で同じルールで接してあげてね!
将来的な展望:いつになったら一緒に寝られるのか?
ヌプツェ今は激しい拒絶があっても、適切なルール作って続ければ、必ず関係は落ち着くから安心してね!
パピーの精神的自立を待つ
生後6ヶ月から1年ほど経つと、パピーにも自分のテリトリーを守りたいという意識が芽生え、他者の場所を尊重するようになります。
また、体力や体格の差が縮まることで、先住犬側の心理的な余裕も生まれます。
フリースペースでの密着を喜ぶ
現在、ケージ以外(毛布の上など)でべったりできているのであれば、基本的な相性は抜群です。
ケージ内での争いは、あくまで「個人の部屋を守るためのルール争い」に過ぎません。
共用スペースでの仲の良さを大切にしつつ、プライベートスペースを切り分ける「メリハリのある同居」を目指しましょう。
ローツェ私とヌプツェもケージ以外で寝たり遊んだりする時は、べったりで仲良しだよ!
まとめ:先住犬の「聖域」を守り抜く決意が、多頭兄妹の絆を真の理想へと導く

多頭飼育という新しい扉を開いた時、誰もが夢見るのは「寄り添って眠る愛犬たちの姿」です。
しかし現実には、後住犬パピーによる先住犬のケージ侵入や、それに対する激しい威嚇といった、予期せぬ摩擦に戸惑うことも少なくありません。
しかし、今回解説してきた通り、これらの行動にはすべて「犬の本能と高い知能」に基づいた明確な理由が存在します。
パピーが先住犬のケージに執着するのは、単なる甘えや寂しさだけではなく、信頼する先住犬の匂いに包まれることで得られる圧倒的な安心感、そして「お姉ちゃんと同じ経験をしたい」という強烈な模倣欲求があるからです。
また、人が来ると「あっ!」という顔をして自室へ戻る知的な確信犯ぶりは、パピーが状況を冷静に分析し、ルールと欲求の境界線を試している証拠でもあります。
この状況を解決する唯一の鍵は、飼い主さんが「絶対的な守護者」として先住犬の聖域を死守することにあります。
先住犬が自ら怒って居場所を守らなければならない状況は、彼女にとって大きな精神的負担であり、飼い主さんへの信頼を揺るがす要因にもなり得ます。
「お姉ちゃんの部屋は、パピーが絶対に入れない不可侵の場所である」というルールを人間が物理的・心理的に徹底することで、先住犬は初めて心からリラックスすることができ、パピーもまた「相手を敬う」という群れのマナーを学んでいくのです。
ケージという個別の安らぎを守り抜くからこそ、毛布の上でべったりと寄り添う「共有の時間」がより価値のある、温かなものへと変わっていきます。
今はまだ知恵比べの真っ最中かもしれませんが、飼い主さんが一貫したレフェリーであり続けることで、二頭の間にあった「侵略と防衛」の緊張感は、やがて「自立と信頼」に基づく深い絆へと成熟していくでしょう。
愛犬たちの個性を尊重し、一頭一頭の心の平穏を最優先にするその歩みは、必ずや平穏で幸せな多頭飼いライフという最高の結末へと繋がっています。
あなたの愛犬が健康に暮らし、あなたと一緒に最高の思い出ができることを願っています。
ローツェ最後まで読んでいただきありがとうございました。
もしよかったら下のボタンからインスタにも遊びに来てね!
