
ローツェ遊びの「ガウガウ」と「本気の喧嘩」、どう違うの?
ローツェ「これ、ヤバい喧嘩になる!」って見分けるサインはある?
ローツェ「犬同士で順位を決めさせる」って、本当はダメなの?
ローツェ興奮した二人を安全に引き離す、正しいやり方は?
ローツェウィペットがオモチャや食べ物に執着しちゃう理由は?
ローツェルアーコーシングをやってると、性格も激しくなるの?
こんな疑問・悩みを解決します。
1.遊びか本気か?危険な喧嘩の見極め方
2.「犬同士で解決」はなぜNGなのか
3.ウィペットの本能:執着が強い理由
4.食事の喧嘩をゼロにする「環境設計」
5.おもちゃと愛情:奪い合いの防ぎ方
6.改善の目安と目指すべき「共存の形」
先住犬と生後数ヶ月の子犬が、ご飯やおもちゃで唸り合っていませんか?「順位付け」という古い考えを捨て、ハウスと目隠しを使った「喧嘩が最初から起きない環境作り」を、ウィペットの性質を熟知し科学的に解説します。愛犬を一生の怪我から守り、家族みんなが笑って過ごせる平穏な日常を取り戻すための処方箋です。
記事を読み終えた時に、少しでもお役に立てれば嬉しいです。
- 遊びの「ガウガウ」と「本気の怒り」を見分ける決定的な3つのサイン
- 「犬同士で順位を決めさせる」が逆効果な理由と、叱らずに解決する環境設計
- サイトハウンド特有の強烈な本能を理解し、生肉やおもちゃへの執着を制御する具体策
- クレート隔離と目隠しで喧嘩をゼロにし、姉妹が穏やかに共存するための最終ゴール

1. なぜ愛犬は大切なものを守ろうとして怒るのか?
ヌプツェねえねえ聞いて!私たちがご飯やおもちゃを守ろうとしてウゥーって言うのは、別に意地悪してるわけじゃないの。
大昔からずっと「自分の大切な宝物は自分で守らなきゃ生きていけない」って体の中に刻まれてるんだよ。
だから、性格が悪いだなんて絶対に思わないでね!
犬にとって、大好きなご飯、夢中になれるおもちゃ、そして大好きな飼い主さんの愛情は「自分にとって価値がとても高い宝物」です。これを「他の犬に奪われたくない!」と守ろうとする行動は、動物としてごく自然な「自分の大切なものを守る防衛本能」です。
遊びの延長と本気の怒りの違い
犬同士がじゃれ合って遊んでいる時にも唸り声を上げることがあります。しかし、楽しい遊びと、大切なものを守るための本気の怒りには、体の動きに明確な違いがあります。
遊びの時は、体がリラックスしており、動きにピョンピョンとした弾みがあります。前足を下げてお尻を高く上げるポーズをとったり、お互いに「追いかける役」と「逃げる役」を上手に交代しながら遊びます。 一方、本気で怒っている時や警戒している時は、体にギュッと力が入り、動きがカクカクと硬くなります。尻尾の振り方も、遊びの時のように大きく振るのではなく、ピンと立てたまま小刻みに揺らすような緊張した動きになります。
すぐに止めるべき3つの危険な合図
愛犬が以下のようなサインを出した時は、絶対に遊びではありません。「これ以上近づくな」という強い警告であり、すぐに飼い主さんが間に入って止める必要があります。
- 全身がカチカチに固まる
ピタッと動きを止め、全身の筋肉に力が入っている状態です。息を止めているように見えることもあります。 - 低く長い唸り声
喉の奥から「ウゥゥーー」と鳴るような、途切れない低い唸り声です。遊びの時の高い声とは明らかに違います。 - 視線の固定
瞬きを一切せず、相手の目や、自分が守りたい対象物(おもちゃやご飯)をじっと睨みつけます。
多くの飼い主さんが誤解しやすいポイント:犬同士の話し合いに任せてはいけない理由
「犬同士で順位を決めさせれば、自然と喧嘩はおさまる」という話を聞いたことがあるかもしれません。しかし、現在の科学的な調査において、これは非常に危険で間違った考え方だと証明されています。
犬同士で解決させようとそのままにしておくと、どのような結果になるでしょうか。 以下のテキスト構造図を見てください。

勝った犬は「脅せば解決する」と学びます。一方で負けた犬は、「自分の大切なものを奪われる恐怖」や「いつ攻撃されるか分からない恐怖」を強く心に刻みます。次に同じような状況が起きた時、負けた犬は追い詰められた恐怖から自分の身を守るために、唸ることを省略していきなり噛み付くという行動に出るリスクが高まります。 犬同士に任せることは、流血するような怪我のリスクを高め、犬同士の信頼関係を永遠に壊してしまうだけなのです。
ローツェ私たちだけで話し合わせようとしないで!
怖い思いをしたくないから必死に唸ってるのに、そのままにされたら「次はもっと強く怒らなきゃ!」ってエスカレートしちゃうよ。
危ない合図が出た時は、飼い主さんがスッと間に入ってちゃんと守ってね!
2. 喧嘩になりそうな時の安全で正しい止め方
ヌプツェ私たちが興奮してウゥーッ!て頭に血が上ってる時、飼い主さんが大声で怒鳴ったり、急に手を伸ばしてきたりすると、「うわっ!もっとヤバいことが起きた!」ってさらにパニックになっちゃうの。
私たちを落ち着かせるには、ちょっとしたコツがあるんだよ。
愛犬同士が唸り合い、今にも激しい喧嘩に発展しそうな時、飼い主さんはどのように間に入るべきでしょうか。人の手も犬の体も傷つけない、安全を第一に考えた正しい手順を解説します。
絶対にやってはいけない危険な止め方
最も危険なのは、唸り合っている犬の顔の間に、飼い主さんが素手を入れることです。興奮状態にある犬の脳はパニックを起こしており、目の前にあるものが「大好きな飼い主さんの手」なのか「喧嘩相手の犬の体」なのかの区別がつかなくなっています。そのため、差し出された手に対して、脳の仕組みとして仕方のない反応で、反射的に強く噛み付いてしまうことがあります。これは犬が飼い主さんを嫌っているわけではありません。
また、大声で「ダメ!」「コラ!」と怒鳴ることも逆効果です。犬にとっては「飼い主さんも一緒に興奮して、大きな声で争いに参加してきた!」ように見え、さらに状況がヒートアップしてしまいます。
安全に引き離すための正しい4つの手順
喧嘩を止める目的は、「犬を叱ること」ではなく、「犬の意識を別の場所へ向けさせ、物理的に見えないように引き離すこと」です。
- 音で意識をそらす
犬の体に触れる前に、手をパンッと強く叩く、丸めた新聞紙や雑誌で床をバンッと叩くなど、犬が「えっ?」と驚いて一瞬動きを止めるような短い音を出します。 - 物理的に視界を遮る
犬の動きが止まった一瞬の隙に、大きめのクッションや分厚い毛布などを2頭の間に上から落とし、お互いの姿を完全に見えなくします。壁を作るイメージです。 - 無言で対象物を片付ける
犬がお互いを見失ってポカンとしている間に、喧嘩の原因となっているおもちゃや食べ物を、無言で速やかに拾い上げて見えない場所へ片付けます。 - 別々の空間でクールダウン
お互いの姿が見えない別々の部屋や、布を被せたハウスなどに入れ、興奮した心臓のバクバクが完全に元に戻るまで、静かに休ませます。
ローツェ私たちが熱くなっちゃった時は、大きな音で「ハッ!」とさせて、間にクッションをポンって置いて壁を作ってくれるとすごく助かるな。
そうすればお互いに相手が見えなくなって、「あれ?何してたんだっけ」って我に返ることができるからね!
3. 目で見て動くものを追う生まれつきの性質と、所有する欲求の深い関係
ヌプツェ私たちウィペットは、遠くでササッと動くものを見つけると、頭で「あれは何かな?」って考えるより先に、体がビューンって勝手に動いちゃうの!そういう風に何百年も前から作られてきたんだもん。
だから、一度捕まえた獲物(おもちゃ)への執着は、他の犬種よりもずっとずっと強いんだよ。
ウィペットのような犬種が、なぜ特定の物に対して強い執着を見せるのか。それを理解するためには、彼らが本来持っている性質の歴史を知る必要があります。
目で見て反射的に体が動く生まれつきの性質
ウィペットは、視覚を使って遠くの動く獲物を見つけ、ものすごいスピードで追いかけて捕まえることに特化して生み出された犬種です。彼らの脳の神経には、「動くものを見つける → 猛スピードで追いかける → ガシッと捕まえる」という一連の行動が、途中で止めることのできない自動的なスイッチとして遺伝的に組み込まれています。
この生まれつきのスイッチが入り、「捕まえた!(自分のものにした)」という状態になった時、彼らの脳内では興奮を伝える物質が大量に出ており、極度の興奮状態にあります。この時、自分が手に入れた対象物を他の犬に奪われそうになると、脳の仕組みとして自動的に強い防衛反応(唸る・守る)が引き起こされるようにできているのです。性格が怒りっぽいのではなく、神経の構造がそのように作られているのです。
本格的なコースで目覚める競争心と本能
この「追って捕まえる」という本能は、疑似餌を追いかけて走りを競う本格的な競技の環境でさらに研ぎ澄まされます。 例えば、秋田県三種町にある「Supersonic Racing Park」のような施設を想像してください。ここは日本で唯一の262m常設オーバルコースを備えた本格的な施設です。犬の足への負担を極限まで減らしたサラサラのパウダーサンドの路面、傾斜(バンク)の全くないフラットなコーナー、そして複数頭が一斉に飛び出す緊迫のボックススタートシステムを採用しています。
このような、本格的な多頭数レースが開催されるSupersonic Racing Parkの極限の環境下で、他の犬と激しく競い合いながら目の前を猛スピードで逃げる疑似餌を追う時、ウィペットが生まれ持つ「見つけて、追って、捕まえる」という神経の回路は最高潮に達します。 この研ぎ澄まされた競争心が体の奥底に刻まれているからこそ、家庭内というリラックスした空間であっても、動くおもちゃや美味しい食事に対して、強烈な「自分のものにしたい」というスイッチが入りやすくなるのです。
とびきり美味しいお肉への強い執着の理由
守ろうとする気持ちの強さは、その対象物が「どれくらい魅力的か」に比例します。普通の乾燥したドッグフードよりも、特別に用意された新鮮な生肉のほうが価値が高いのは当然です。彼らにとって価値が高いものほど、それを失うことへの恐怖も大きくなり、防衛反応はより激しくなります。
ローツェ 広いコースで思いっきり走る時のワクワク感と、おうちでお気に入りのおもちゃをガシッて捕まえた時の気持ちは、実は根っこで繋がってるの。
だからこそ、おうちの中ではしっかり「オフ」になれるルールを飼い主さんが作ってくれないと、ずっと気を張って疲れちゃうんだ。
秋田のSupersonic Racing Parkについて詳しく書いてる記事があるからよかったら見てね!
▼ 大阪から秋田へ。Supersonic Racing Parkという“聖地”が成長を加速させる理由 ▼
▼ 愛犬と目指す、日本唯一の砂の聖地。14時間の長距離遠征を成功させる鉄則 ▼
4. 1歳の先住犬と生後4ヶ月の妹犬の間で起きる3つのトラブルと根本的な解決策
ヌプツェパピーの私は最近体重も8キロを超えて、体もがっちりしてきたから、ローツェお姉ちゃんの大切なものを力任せに奪いに行っちゃうの!
ローツェお姉ちゃんも絶対に負けたくないから怒っちゃう。
お互いに安心できる環境を飼い主さんが作ってくれないと、毎日ピリピリして喧嘩ばかりになっちゃうよ。
生後4ヶ月になり体重が8.0kgほどに成長したパピーは、骨格もしっかりして動きも力強くなり、無邪気に先住犬のものを奪おうと突撃します。1歳になり自分のペースができてきた先住犬からすれば、これは大きな脅威です。 ここでは、よく起こる3つのトラブルのパターンと、現時点で最も確実なリスク低減手段である「唸る原因を最初から無くしておく環境づくり」について解説します。
早見表:原因と正しい対応
| トラブル | 原因(本能・心理) | NG対応 | 解決策(環境づくり) |
|---|---|---|---|
| 🍖 食事の横取り | 資源防衛 (失う恐怖) | ✖ 叱る ✖ 取り上げる ✖ 同時に与える | ✔ 別々のハウスで給餌 ✔ 視界を遮断(布で目隠し) ✔ 食後も少し隔離 |
| 🎾 おもちゃの奪い合い | 捕食本能 (動く=獲物) | ✖ 出しっぱなし ✖ 同時に遊ばせる ✖ 放置する | ✔ おもちゃは管理する ✔ 1頭ずつ遊ぶ ✔ 遊び後にクールダウン |
| ❤️ 愛情の取り合い | 独占欲・競争心 (飼い主=資源) | ✖ 同時に撫でる ✖ 順番が曖昧 ✖ 要求に即反応 | ✔ 1頭ずつ別室で対応 ✔ 毎日ルーティン化 ✔ 待てば貰える経験を作る |
トラブル1:特別なご飯(生肉)の横取り
成長期のパピーの体づくりのために、例えば新鮮な生肉をベースにして、緻密に計量したトッピングの特別な食事を用意したとします。これは栄養満点であると同時に、匂いも味も犬にとっては信じられないほど魅力的で「絶対に誰にも奪われたくない宝物」です。
これを隣同士で食べさせようとすれば、パピーが先住犬のお皿に顔を突っ込もうとし、先住犬が激しく唸るのは当然の結果です。
解決策
食事の時間は、必ず別々のハウス(お出かけ用のプラスチック製の箱など)に入れ、上から通気性の良い布のカバーをかけて視界を完全に遮ります。ハウスと目隠しによる「完全な視覚的・物理的隔離」が、現時点で最も確実なリスク低減手段として機能します。「ここに入っていれば、絶対に誰にも横取りされない」という絶対的な安心感を与えれば、唸る必要そのものがなくなり、平和に完食することができます。
我が家でローツェとヌプツェのために実際に導入している、目隠しカバーをかけやすく頑丈な推奨ケージはこちらです。
▼ 「中型犬用」で選ぶと失敗する!?大型犬並みに伸びて眠るウィペットのための、計算し尽くされた“黄金サイズ”を公開。 ▼
トラブル2:おもちゃ(動くもの)の奪い合い
おもちゃが常に部屋の床に転がっていると、犬は「これは自分の陣地にある、自分の所有物だ」と勘違いするようになります。その結果、他の犬がただ通り過ぎようとしただけでも、「自分のおもちゃを奪いに来た!」と勘違いして攻撃的な態度をとるようになります。
解決策
おもちゃは遊び終わったら必ず飼い主さんが回収し、犬の手の届かない棚の上などに片付けます。「おもちゃは飼い主さんのものであり、遊ぶ時だけ特別に出してもらえるもの」というルールに変えます。遊ぶ時も、お互いが見えないように別の部屋のドアを閉め、1頭ずつ遊ぶようにします。
トラブル3:飼い主さんの愛情の取り合い
飼い主さんがソファに座っている時、2頭が我先にと膝の上を奪い合い、唸り合いになることがあります。これも、飼い主さんという「一番の宝物」を独占したいという気持ちの表れです。
解決策
2頭が競争している時に、両方を同時に撫でて「どっちも可愛いよ」と声をかけるのは逆効果です。競争心をさらに煽ってしまいます。まずは無言で立ち上がり、その場を離れて競争を終わらせます。そして、日常の中で「別々の部屋で1頭ずつ、邪魔されずにたっぷり甘えさせる時間」を必ず作るようにしてください。
ローツェ見えないお家(ハウス)でご飯を食べるのって最高!
誰にも横取りされないって分かってるから、ガツガツ焦らずに落ち着いて美味しく食べられるの。
おもちゃも飼い主さんが管理してくれたら、「自分のものを守らなきゃ!」って毎日気を張らなくていいから、すごくリラックスできるよ。
5. どのくらいの期間で落ち着くのか?現実的な目安とずっと続けるべきルール
ヌプツェこの「見えないお家でご飯」のルール、いつまで続くのかな?って思うかもしれないけど、私たちにとってはこれが一番安心できる「一生のルール」なんだよ。
人間みたいに、無理に仲良く隣に並んで食べる必要なんて全然ないんだからね!
原因を最初から無くしておく環境づくりを始めた後、どのくらいの期間で犬の様子が変わるのでしょうか。現実的な目安と、なぜその管理をずっと続けるべきなのかを解説します。
最初の1週間から1ヶ月で変わること
ハウスと目隠しを使った食事の分離や、おもちゃの管理を徹底すると、驚くほど早く変化が現れます。私たちの実体験としても、ルールを導入して最初の1週間で、食事中の無用な唸り合いはパタリとなくなります。なぜなら、唸る理由が空間から消え去るからです。
1ヶ月も継続すると、犬たちは「ここに入れば絶対に邪魔されない」ということを完全に理解し、食事の準備を始めると自分から喜んでハウスに入るようになります。部屋の中でピリピリと警戒する様子がなくなり、お互いにリラックスして床で寝そべる時間が増えていきます。
成長に伴う変化と、本能だからこそ「ゼロ」を目指さない理由
では、数ヶ月が経過しパピーが立派な成犬になったら、また隣同士でご飯を食べさせても良いのでしょうか。答えは「いいえ」です。
パピーが成長し心が大人になっていく過程で、また新たな自己主張が始まる可能性があります。そして何より、美味しいものや動くものを「自分のものにしたい」という気持ちは、犬の生まれつきの本能です。本能である以上、その気持ちを「完全にゼロにする」ことはできません。
多くの飼い主さんが誤解しやすいポイントですが、私たちが目指すべきゴールは、「犬の本能を完全に消し去ること」ではありません。「犬が本能をむき出しにして争わなくても済む、安心で安全な環境を飼い主がずっと提供し続けること」です。邪魔されずに安心して食べられる空間を作ることは、犬たちの生涯の財産になります。
クレートによる物理的な隔離は、一度導入すれば修正や買い替えをほとんど必要としない、犬たちへの生涯の投資になります。車移動も全く同じです。まだ用意されていない方はぜひこちらを参考にしてみてください。
▼ 「広いクレートの方が快適」は車移動ではNG!?急ブレーキや揺れから愛犬の体を守る、本当に正しいサイズ選びの基準。 ▼
ローツェ1ヶ月もすれば新しいルールにすっかり慣れちゃうよ!
「生まれつきの性質を我慢してゼロにして!」なんて無理なお願いをされるより、「喧嘩しなくていい静かな環境」を作ってもらう方が、私たちはずっとずっと幸せに暮らせるんだ!
6. よくある疑問にお答えします
ヌプツェ飼い主さんたちがよく悩んでる疑問に、ズバッと答えるコーナーだよ!私たちに良かれと思ってやってることが、実は逆効果だったりすることもあるから、ここでしっかり確認してみてね!
- 喧嘩になりそうな時、犬同士で解決させるべきですか?
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絶対に避けてください。犬同士の「解決」は、強い方が力でねじ伏せるか、噛み付いて相手に怪我をさせることでしか終わりません。勝った犬は「力で相手を思い通りにできた」と誤った成功体験を学び、負けた犬は恐怖から自分の身を守る行動を強め、次はさらに激しく反撃するようになります。唸り声が出た時点で、飼い主さんが無言で間に入り、原因となっているものを片付けて環境をリセットしてください。「喧嘩を発生させない」ことが最善の解決策です。
- おもちゃを出しっぱなしにするのは良くないですか?
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良くありません。おもちゃを常に出しっぱなしにすると、犬はそれを「飼い主さんが与えてくれる特別なもの」ではなく、「自分の縄張りにある自分の所有物」として認識するようになります。これが、他の犬が近づいた際の怒る行動を引き起こす直接の原因となります。遊び終わったら必ず飼い主さんが回収し、管理することが重要です。
- どちらか一方(先住犬など)を優先して扱うべきですか?
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優先順位をつける必要はありません。犬の世界に、人間が考えるような「平等」や「年齢順の思いやり」という概念はありません。「先住犬を先に撫でる」「先住犬にご飯を先にあげる」といった優先順位づけは、かえって犬たちの間に競争心を煽る原因になります。飼い主さんがすべての価値あるものをしっかりとコントロールし、「そもそも競争させない(別の部屋で個別に対応する)」ことが正しい管理方法です。
- 子犬が先住犬に威嚇されました。このまま仲良くなれますか?
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先住犬の威嚇は、嫌なことをしてくる子犬に対して「これ以上やめてね」という正当な境界線を引くための合図です。決して性格が悪いわけではありません。飼い主さんが子犬の無邪気すぎる行動を上手になだめ、先住犬が邪魔されずにゆっくり休める自分だけの場所を確保して適切な距離感を保てば、同じ空間で穏やかに共存することは十分に可能です。環境管理のルールを徹底すれば、1週間〜1ヶ月程度で威嚇の頻度は劇的に減ります。
- 大切なものを守って怒る癖は完全に治りますか?
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「完全に治す」ことは難しいと考えてください。なぜなら、これは病気ではなく、生き残るための正常な本能だからです。私たちのゴールは、本能をゼロにすることではなく、「見せない・奪われない環境(別々での食事など)」を作り、トラブルの引き金そのものを引かないようにすることです。その予防策を続けること自体が、最終的な解決となります。
- 唸るだけで噛まない場合は、そのまま見守ってもいいですか?
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そのまま放置してはいけません。「唸る」という行動は、「これ以上近づくと本当に噛むぞ」という我慢の限界を伝える最後の警告サインです。この警告を無視したり、逆に唸ったことを叱って無理やり黙らせようとしたりすると、犬は「唸っても無駄なら、次はいきなり噛み付くしかない」と学び、大変危険な状態にエスカレートしてしまいます。
- 避妊手術(メスの姉妹の場合)をすれば、こうした執着心は落ち着きますか?
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メスの避妊手術が自分の宝物を守ろうとする行動そのものを改善するかどうかについては、現時点では動物の行動に関する明確な科学的コンセンサスは得られていません。女性特有のホルモンの変化がなくなることで、気持ちのイライラが減ってトラブルの頻度が減る可能性は否定できませんが、食べ物やおもちゃへの執着そのものは生まれつきの性質と経験に基づくため、手術だけで解決するわけではなく、飼い主さんによる環境管理が引き続き不可欠です。
ローツェどうだった?私たちの気持ち、少しは分かってもらえたかな?
「犬同士で仲良く」って人間は思いがちだけど、私たちにとっては「飼い主さんがしっかりルールを決めてくれること」が一番の愛情なんだ。
これからも、私たちが安心して暮らせるように見守ってね!
まとめ:ウィペット多頭飼いの平和を守る「愛の環境設計」

ヌプツェ 最後まで読んでくれて本当にありがとう!
私たちが唸っちゃう理由、少しは分かってもらえたかな?
私たちはただ、自分の宝物を守りたいだけなんだ。
お姉ちゃんや妹が嫌いなわけじゃないんだよ。
飼い主さんが「安心できるお家」を作ってくれれば、私たちも肩の力を抜いて、もっともっと仲良くお昼寝できる気がするよ!
ウィペットの多頭飼い、特に1歳の先住犬と生後4ヶ月の活発なパピーが同居する環境において、避けられないのが「大切なものの奪い合い(リソースガード)」という問題です。愛犬が激しく唸る姿を見てショックを受けることもあるかもしれませんが、それは愛犬の性格が悪いわけでも、飼い主さんのしつけが足りないわけでもありません。
彼らが持つ「目で見て、追いかけ、手に入れた獲物を守り抜く」という素晴らしい本能の裏返しなのです。特に生肉などの最高のご馳走や、お気に入りのおもちゃを前にしたとき、彼らの脳内では「絶対に誰にも渡したくない!」という強いスイッチが入ってしまいます。
この記事で最もお伝えしたかったのは、「しつけで犬の性格を変えようとするのではなく、環境を変えて犬を安心させる」という科学的な解決策です。
- 食事は「ハウスと目隠し」で誰にも邪魔されない自由を
生肉などの高い価値がある食事の時間は、姿が見えないように別のハウスに入れ、布を被せて視覚を遮断します。「ここでは絶対に奪われない」という確信が、唸る必要のない穏やかな完食を生みます。 - おもちゃは「出しっぱなし」を卒業して飼い主が管理
常に床にあるおもちゃは犬の所有欲を刺激し、トラブルの種になります。遊ぶ時だけ特別に出し、終わったら回収する「出し入れのルール」を徹底しましょう。 - 愛情の奪い合いを防ぐ「1対1の時間」の確保
同時に撫でて競争させるのではなく、別々の空間で確実に甘えさせる時間を作ります。
こうした「環境管理」という名の優しさを届けることで、唸り合いという悲しい喧嘩は劇的に減っていきます。ハウスに入れることは、決して閉じ込めることではありません。愛犬に「ここでは誰にも邪魔されずに、自分らしくいていいんだよ」というメッセージを伝える、最高に温かいプレゼントなのです。
科学的な根拠に基づいた正しい知識を持ち、今日から一つずつ環境を整えていけば、ウィペット兄妹がリラックスして並んで床で寝そべる、あの穏やかな日常は必ず取り戻せます。愛犬たちの瞳にある「宝物を守りたい」という情熱を尊重しながら、飼い主であるあなたが最高の管理者として、家族全員の安全で幸せな暮らしを支えてあげてください。
あなたの愛犬が健康に暮らし、あなたと一緒に最高の思い出ができることを願っています。
ローツェ最後まで読んでいただきありがとうございました。
飼い主さんが守ってくれるから、私たちはもう頑張って唸らなくていいんだね。今日からぐっすり、安心してお昼寝できそうだよ。いつも私たちのことを一番に考えて、一生懸命お勉強してくれて、本当にありがとう。これからもずっと、家族みんなで仲良く、最高の毎日を過ごそうね!
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科学的根拠・出典情報
本記事は、以下の国際的な動物の行動に関する科学的調査および獣医学の専門書に基づき執筆しています。なお、個々の犬の性格や成育環境により反応は異なるため、確証が弱い部分については断定を避けています。
- Wrubel, K. M., et al. / 2011 / “Interdog household aggression: 38 cases (2006-2007)” / Journal of the American Veterinary Medical Association / DOI: 10.2460/javma.238.6.731 (同居している犬同士の喧嘩は、食べ物やおもちゃが原因となって引き起こされることが多いという、トラブルの原因を証明する根拠)
- Herron, M. E., Shofer, F. S., & Reisner, I. R. / 2009 / “Survey of the use and outcome of confrontational and non-confrontational training methods in client-owned dogs showing undesired behaviors” / Applied Animal Behaviour Science / DOI: 10.1016/j.applanim.2008.12.011 (大声で怒鳴ったり体罰を与えたりするような強制的な止め方が、犬の攻撃性をさらに悪化させるリスクがあるという、やってはいけない対応の根拠)
- Jacobs, J. A., et al. / 2018 / “Factors associated with canine resource guarding behaviour in an animal shelter” / Animals / DOI: 10.3390/ani8030035 (食べ物とおもちゃに対する犬の執着の仕方の違いと、それぞれに物理的な管理方法が必要であるという根拠)
- Coppinger, R., & Coppinger, L. / 2001 / Dogs: A Startling New Understanding of Canine Origin, Behavior & Evolution / Scribner / ISBN: 978-0684855301 (視覚で動くものを追う犬種が持つ、生まれつきの強い欲求と体の動きの繋がりに関する、犬種特有の性質の根拠)
- Overall, K. L. / 2013 / Manual of Clinical Behavioral Medicine for Dogs and Cats / Elsevier / ISBN: 978-0323046255 (犬同士の喧嘩を放置すると、恐怖から身を守るための攻撃が激化していくという、犬同士に任せてはいけない理由の獣医学的な根拠)







